【第2話】きゅあっぷ・らぱぱ!だいや!みらふる・まじかる・じゅえりーれ!の日
ひーちゃん(仮名)3歳(娘)
はるくん(仮名)10ヶ月(息子)
『魔法つかい!プリキュア』に出会ってからは
プリキュアを毎週日曜日に録画して
娘は毎日その録画のプリキュアを見ては
歌とダンスと変身に大忙しな日々を送っていました。
少し前までは『アンパンマン』を見ていたんですが
『プリキュアを大好きになった日』からほとんど見なくなりました。
大好きだった『あかちゃんまん』のぬいぐるみ
毎日抱っこして寝ていたり
お世話ごっこで、おもちゃのミルクをあげたり
お出かけの時も一緒に連れていったり
そんな思い出のあるぬいぐるみを10ヶ月の弟に
『はるくん、どうじょっ』と泣いてるはるくんにあげたのです。
この日がアンパンマンからの卒業だったのかもしれません。
私は少し寂しい気持ちもありましたが
娘のそんな成長を見れて嬉しくもありました。
そんなプリキュア三昧の日々を送っている
ある日の出来事
ひーちゃん『パパ~』
私『どうしたの?』と聞いてみると
ひーちゃん『ひーちゃん、これほしいんだって』とTVを指差しました。
娘はちょっと変わった言い方をしていて
〇〇だってと言葉の最後に『だって』をつける癖があるのです。
そのTVを見てみるとプリキュアのおもちゃのCMがやっていて
そこには『ぬいぐるみのモフルン』がいました。
私はこの時、やはりきたかと
プリキュアは毎回CMの時に魅力ある、おもちゃを紹介しているので
遅かれ早かれ、その要求がくると思っていました。
私はこんなにプリキュアが好きなら1つくらい買ってもいいかなと
私『いいよ~、でもちゃんとお片付けしたり、ママの言うこときくんだよ』と
ちゃんと条件もつけました(笑)
ひーちゃん『うん、わかったぁ~』
しかし、この時の私はちゃんとそのモフルンがどういうものなのか
知りもしないで、ただのぬいぐるみ=高くても1980円くらいだと思っていたのです。
嬉しくなった娘はキッチンで夕食の支度をしてる妻のところに駆け寄り
ひーちゃん『ママ~、パパが買っていいって~』
妻『本当にいいの?いくらか知ってる?』
私『いくらって、1980円くらいでしょ?』
妻『ネットでしらべてみ?』
意味深な妻の言動
すぐ調べてみると…
な、な、な、な、なんと5940円!?
さらに調べてみると…
しゃべるんだ…
(この時の私は『リンクルストーン』という名前を知らないので)
宝石(リンクルストーン)がつくんだ…
確かにこうなると1980円はないか…と少し納得。
もうすでに嬉しさ満開の娘に誕生日にしようとは
口が裂けても言えない状況に…
娘がこんなに喜んでいるならいいかと
通販でお世話になっているAmazon様で購入をクリック。
さすがAmazon様、次の日にモフルン到着。
子供のいるどこのご家庭でも同じかもしれませんが親も子供も子供にプレゼントする時が嬉しいものですよね。
さっそく、娘に渡すと
嬉しそうにモフルンの箱とにらめっこしていました。
箱の写真などを見て嬉しそうに『うふふふ』と
ひーちゃん『ここはこうなるんだ~ここはすごぉ~い』と
どこまで理解してるのかわかりませんが(笑)
ひーちゃん『やったっ~~~パパ、開けて開けて~』
箱からモフルンを取り出し、電池を入れてスイッチを入れる。
ただのぬいぐるみだったモフルンに命が宿る。
娘にとってはそんな感覚だったのだと思います。
そして、予想してない出来事が幕を開けました…
ひーちゃん『パパ~、手をつないで』
私はありがとうって意味で握手するのかな?と思っていたら違いました。
ひーちゃん『モフルンの手も握って』
私『え?モフルンも?』
娘と私とモフルン、手を繫いだ状態で円形状になり
娘がぐるぐる回り始めます。
モフルンもぐるぐる回り始めます。
私もぐるぐる回り始めます。
ついに、その時は訪れました。
モフルンから『キュアップ・ラパパ!ダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ』と
プリキュア達の声が流れ
ひーちゃん『きゅあっぷ・らぱぱ!だいや!みらふる・まじかる・じゅえりーれ!』と唱えました。
そうか、変身か…
まだ、そこまではよかった…
その後
ひーちゃん『ふたりの きせき、きゅあみなふる!』と決めポーズ。
そして沈黙
ひーちゃん『パパ!まじかるでしょ!』
私『え?』
ひーちゃん『パパの番でしょ!』
そうか、私は『キュアマジカル』だったのかと、この時気づかされました…
私『ふたりの まほう、キュアマジカル…』と決めポーズ(汗)
言わなくともわかると思いますが、妻は爆笑していました。
その後、何回もぐるぐる変身した私は気持ち悪くなり、その日の夜、夢にもプリキュアが出てきました(完)
『おしゃべり変身モフルン』
おしまい。